大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)2464号 判決

所論原判示第七(所論第四とあるのは第七の誤記と認める)の昭和二十五年十二月四日被告人の為した賍物牙保に関する事実ばかりでなくその余の原判示各賍物牙保に関する事実についても被告人がいずれも判示のように賍品たる情を知りながら乗車券の払戻を斡旋してやつたものであることは原判示挙示の証拠によつて明らかに認むるに足る。(但し原判示第五事実中三枚分とあるのは二枚分の誤記と認める)而して記録に徴しても原判決は所謂判決に影響を及ぼす程の事実誤認の過誤はない。所論は畢竟原審の採用しないものと認められる被告人の原審公廷における供述中の一部分を摘出して原判決を非難するに帰し採用することはできたい。しかしその余の主張に鑑み記録及び原審において取り調べた証拠に現われている諸般の情状を考察勘案すると原審の被告人に対する科刑は聊か過重と認められるので刑事訴訟法第三百九十七条第三百八十一条に則り原判決を破棄すべく従つてこの点に関する論旨は理由がある。但し当裁判所は同法第四百条但し書に該当するものと認め直ちに本件被告事件について更めて判決を為すべきものとする。よつて按ずるに、被告人は国鉄上野駅出札掛中久保英雄及び同佐藤昭朔が上野駅切符ケースから窃取した上野余市(北海道)間の国鉄三等乗車券四十枚の払戻または売却方の依頼を受けその賍物であることの情を知りながら、

第一、昭和二十五年十一月二十七日東京駅改札掛から十枚分金一万百円の払戻方の斡旋をしてやり

第二、同年同月二十八日東京駅改札掛から五枚分五千五十円、有楽町駅改札掛から二枚分金二千二十円合計七枚分七千七十円の払戻方の斡旋をしてやり

第三、同年同月三十日池袋駅改札係から四枚分金四千四十円、渋谷駅改札係から二枚分金二千二十円、両国駅改札係から四枚分四千四十円合計十枚分金壱万百円の払戻方の斡旋をしてやり

第四、同年十二月四日東京駅構内において乗車券の所謂闇商人に対し十一枚分を代金合計金六千五百円で売却方の斡旋をしてやり

もつて賍物の牙保を為したものである。

(後略)

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